ばりじんNo.31。窪田陽平さん。
お金を身近に。
ばりじん31人目のご紹介は、みとん今治コラムの30日も担当していただきます、SHIPS株式会社COO(chief operating officer)窪田陽平さんのご紹介です。
証券会社を経て独立した資産運用などのアドバイスをする会社の経営を続けている中での想いや、これからの活動、趣味のことなどもお伺いしてきました。
ぜひ最後までご覧いただければと思います。
朝倉の農家から金融の世界へ
朝倉出身の窪田さん。
祖父が農家を営んでおり、農家の出身。
父は公務員というお仕事の中、高校まで今治で生活。
高校時代はバスケット一色だったらしく、そのほかには応援団長をやっていたと話し、特段勉強をがっつりしたということもなかったと言います。
大学は京都の大学へ進学し、なんと外国語学部へ。
「全然しゃべれないんですけどね。笑」
「留学したいって言ってたんですけど、父に言ったら『そんな金はない!』と言われて断念しました。それほど想いが強くなかったみたいですね。」と、外国語学部に進学しながらそれほど英語への興味関心がなかった様子でした。
それよりも、「当時からFP(ファイナンシャルプランナー)に興味があって、たまたま行ってた大学が同じ場所に全ての学部があったので、経済学部とか経営学部とかの授業を積極的に受けに行ってましたね。」
ここで初めて株式投資のことについて触れることとなりました。
「当時スターバックスとかカゴメとかが株式優待を出していて、教授がその話をしていたので、興味を持って証券会社で口座開設をしました。」
ただ、その後購入にまでは至らず、就職活動を行うタイミングに。
初めはいろんな大手メーカーや銀行などを中心に就職活動をしていたものの、途中で「銀行という職業はどんどんこれから細っていくんじゃないのか。」「お金を増やしたり守ったりできるのは証券会社しかないんじゃないか。」と思うようになり、証券会社を目指すことに。
そして就職活動後、晴れてみずほインベスターズ証券(現みずほ証券)へ就職しました。
苦悩の会社員時代。
証券会社に就職したものの、その実態は数字こそ全て。
9年近く勤めた会社では、名古屋→今治→岡山を経て、個人や富裕層の担当に。
手数料を稼ぐことが全てで、会社本位。
個人のお客さんを担当し、お客さん本位ではなく会社本位であったため、
「これは誇れる仕事じゃないな。将来子供を育てる時にお父さんの仕事は証券会社だと胸を張ってできるものじゃないと感じてしまいました。」
実際は必ずしもお客さんに喜ばれることばかりでなかったと、その当時を話しました。
資産運用をアドバイスする会社での独立
会社を辞めるきっかけとなったのは、ある後輩からの連絡。
「今治時代に仲の良かった現在の社長から、『独立しようと思ってる』という話を聞き、独り身だし、とりあえず一回くらい失敗しても大丈夫かな。」という考えに至り、SHIPS株式会社を設立。
「父にも相談したんですけど、やっぱり反対でしたね。」
そうした反対もありながら、資産運用をアドバイスする会社を運営し、今年で4年目を迎えます。
「サラリーマンしていた時からの反動で、とにかくお客さん本位で、お金を増やすこと、守ることを第一に考えています。」
日本では投資について認識が不足していることもあり、
「今治でもっとお金の※リテラシーを高めていきたいですね。やっぱり情報がまだまだ行き届いてないし、みなさんが金融についての知識がないことで損してることも多いので、まずは自分の周りの人たちからそういう知識をどんどんつけてもらって、お金を守ることと増やすことを意識してもらいたいと思ってます。」
(※ある特定分野の情報を適切に整理・理解し、判断する能力のこと)
「その中で、今は多くの人がきっと銀行になると思うんですけど、ファーストコールを窪田にしてもらったり、資産運用をトータルでSHIPSにお任せいただいたりという場所までいきたいですね。」
とその仕事内容と、これからの理想像を話していただきました。
そんなSHIPS株式会社は現在拠点は今治、熊本、東京、山梨と4拠点。
スタッフも13名という現状を考えると、うまくいっているように見えるものの、
「認知度が全然足りないですね。同志が10名以上集まってくれたということに関してはすごくいい感じだと思ってます。同じ業種で悩んでる人はすごく多いと思います。当社は働き方も含めてすごく自由度が高いので、もっと普及というか仲間が増えればいいなと思っています。」
今後の展望も聞いてみると、
「手の届く範囲のところで伸ばしていきたいですね。やっぱりどんどん拡げて利益をどんどん上げるというビジネスモデルだと、かつてのサラリーマン時代みたいにお客さん本位ではなくなってしまう可能性があるので、どちらもWin-Winになれるような成長をしていきたいです。」と話してくれました。
走ることとお酒
そんな仕事中心に生活する窪田さんですが、普段のプライベートのことをお伺いすると、
「お酒が大好きですね。」と第一に話します。
仕事上のお付き合いで飲み会があることも多いらしいのですが、一人でBARなどにも足を運ぶそうです。さらには、
「お客さんからの紹介で、マラソンチームに所属してます。みんなで各地の大会なんかにエントリーして、走りに行っています。結局前夜祭と打ち上げがメインになるんですけどね。笑」と話します。
見た目に似合って、走ったりゴルフに行ったりとシュッとした生活をされているそうです。
ただ、「やっぱり人と会うとか話すことが多い業界ですし、会社でも常に気を張る職業なので、何も考えずに、夜一人で走ることが何より気分転換になりますね。」と、お金という大事な顧客の資産を扱う仕事とのバランスについて話していただきました。
これから
窪田さんの終始一貫する姿勢は、「顧客目線」
サラリーマン時代の反動が大きく存在するため、急激な身の丈に合わない成長は避けたいと言います。
さらに、米国などでは主流になりつつあるIFA=独立したライフプランアドバイザー(Independent Financial Advisor)を、日本でも拡げていきたいと考えています。
「IFAというのは大手の金融機関と異なり、転勤なども基本的にないので、ずっと寄り添える資産運用の提案もできますし、収益のノルマなどもありません。さらには取り扱う商品も豊富にあります。ですので、常に顧客本位の資産運用を提案できます。まだ日本では本当に少ないタイプだとは思うんですけど、先ほども話したようにファーストコール、一番にお金のことを相談できる相手になりたいですね。」と話してくれました。
実際、資産運用についてはすごく難しくて判断できない部分は多くあります。
金融機関の話だけ聞いていると、担当者の言葉こそが全てに聞こえることもあるかと思います。
そこで思考停止してしまうのではなく、自分の頭で考え、本当に自分にとって何がベストなのか。そうしたことをしっかりそれぞれ各個人が判断できるような街にしていきたいと本気で考えています。
人生100年時代。
個人がしっかり考えなくてはいけない時代で、すごく重要な責務を担っています。
顧客本位の資産形成。
誇れる仕事を続けていきます。
SHIPS株式会社
代表取締役 COO 窪田陽平