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ばりじんNo.54。タオル会社TANGO・丹後佳代さん 〜Job marche〜

今年度から始まった「Job Marche 〜働けるいまばり〜」の記事が今日から次々と公開されます。

20名近くの、今治で働く女性を取材しました。ぜひ2月いっぱいは、この「Job Marche」シリーズをぜひお楽しみください。

ばりじん54人目のご紹介は、今治タオル会社TANGO Inc.の丹後佳代さんです。

事業を譲り受けて伝統のあるタオル会社を引き継いだ丹後さん。職人さんや伝統産業に対する想い、今治に感じる危機感。新たに感じる幸せ、ママとして子育てとの両立など、いろんな側面でお話していただきました。

ぜひ最後までお楽しみください。

全く見知らぬ業界へのチャレンジ

数多くのメディアで取り上げられることの多い丹後さん。小さい頃からタオル会社とは無縁だった生活から、なぜタオル会社をやっていこうと決断したのか。その経緯をお伺いしました。

ーーここ数年でいろんなメディア等で取り上げられていますよね。

ありがたいことにいろんな方に取り上げられていますね。

ーー出身は今治なんですよね。

そうですよ。出身は大西で、昔は今治にくることを「街に行く」って言ってましたからね。小さい頃は憧れもありました。

ーー大学から県外へ?

ずっと「都会に行きたい!」って思ってたので、兵庫県の教育系の大学に進学して、そのまま先生になりました。小さい頃からずっと教師になることを目指していたので。

ただ、リサーチ力があまりにも弱すぎて、兵庫はだいたい神戸だと当時は思ってたのに大学はめちゃくちゃ田舎で、がっかりしました。笑

ーー意外な経歴ですね。そこからなぜ今治へ。

結婚を機に今治に帰ってくることになりました。大学も就職も実は今治と同じくらい田舎だったこともあって、今治に住み始めてからなんか一番都会にきた感じになりましたね。笑

ーーそれがタオル会社だったんですか。

いえいえ。主人の実家が保険と不動産をやっていたんですけど、主人がその会社を継ぐってなってたんで、結婚してからは普通に主婦をしながら、そのお手伝いで事務から始まりました。

歴史を受け継ぐ決意を

結婚してからご主人の実家の会社のお手伝いをしながら、様々な勉強をしつつ、不動産と保険の仕事をこなす。その中で多くのお客様と接するうちに成長しながらも新た展開を考えることになります。

ーーどこからタオル会社に行き着くんですか。

話せば長くなるんですけど、やっぱり不動産とか保険ってまちの衰退を目の当たりにできる業種なんですよね。

私は本当に地域のお客さんに育ててもらいながら仕事ができたという感じでしたけど、60年続く会社を繋げていくために、家業から企業にならなきゃというのは常に考えていました。高齢化もどんどん進みますし。

ーーなるほど。

FC今治の岡田オーナーもやってこられたじゃないですか。外から来た人がこんなに一生懸命にいろんなことを始めているのに、自分たちも何かできないかってずっと考えていました。それでもなかなかアクションが起こせなかったんですよね。

ーーそこからタオル会社を引き継ぐという話がきたんですか?

いやそれがまだもう少しあって。

お世話になっているタオル会社の方が会社をたたむ話を聞いたので、それを継ぎたいという話をしたんですけど、最初は実は断られたんですよ。

ーーえ、まさかのお断りだったんですね。なぜだったんですか。

それはやっぱり厳しさを知ってるからじゃないですか。

会社をたたむために仕事もゼロにしていた時だったので、引き継いでも本当に何もない状態からのスタートでしたからそこを心配というか気にしていただいたんだと思います。

ーーなるほど、そういう理由なら断るのもなんとなく理解できます。

でも逆に私たちは、大正14年から続いてた歴史を残したいという気持ちがすごく強くて。もちろん職人さんたちもいらっしゃいますし。

ーーすごい歴史。なくなるのは寂しいですね。

そうなんです。だから何度も主人がお話させていただいて、最後には納得していただいて会社を引き継ぐことが決まりました。

ーー全く知らない業界への、ゼロからの挑戦は怖くなかったですか。

私は小さい時からずっと教師になりたいと思ってて実現できていたのでよかったんです。それで、跡取りとして今治にいなきゃいけなかった主人がやりたいと思うなら、それをしっかり応援して一緒に頑張ろうという気持ちでいました。逆に応援しない理由はないと。

おそらくそれがタオルじゃなくてもそうだったと思います。選択肢がもっとあってもいいと思ったので、やると決意しました。

ゼロからのチャレンジ

会社を引き継いだものの、会社をたたむために受注を減らしていたこともあり、仕事をほとんどゼロの状態から。職人さんが数名残ってくれた状態でのスタートでした。

ーーいざ始められて、いかがでしたか。

本当に何もない状態からのスタートでした。実際職人さんに残っていただけたからなんとかやれると思いましたけど、仕事そのものがない状態からのスタートだったので、職人さんはいても、織るものがなかったでんすよ。笑

今治タオルマークも使えない状態からでしたから、まずは本当にできることをなんでもやっていく感じでした。やらなきゃ潰れちゃうので。汗

ーー厳しい状態からのスタートだったんですね。

職人さんもそうなんですけど、地域の方々にすごく助けてもらいました。実際自分たちより周りの人の方がいろんなタオルのこと詳しかったりするんですよね。

そこからお仕事もらったり、いろんなタオルのことも教えてもらったり、本当に少しずつですがタオル会社になり始めたと思います。

そこからようやく自分たちのタオルがどんなタオルなのかというのを知るようになりました。

ーーなるほど。確かに構造すらわからないですもんね。

そうなんですよ。それから、いろんな人に話を聞いたり、勉強したりしながらようやく自分たちの特徴のあるタオルを作れるようになって、本当に少しずつですけど、わかるようになりました。

ーー大変だったことはありますか。

大変なことばっかりですけど、大きな勘違いだったのは、「いいものを作ったら売れる」と思っていたことですね。

ーーよく言われることですね。

そうなんです。「売る」ということ以前に「伝える」ということすらできていないので、そんなんじゃ売れるわけないって感じたんですよ。

そこから、やっぱりまずはこの想いを伝えなきゃってなったんですよね。マーケティングのことだったり、写真のこと、PRのことなんかを一生懸命勉強したんです。

それが、みんなにタオルで少しでも幸せを感じてもらえることだということなんですよね。

ーー伝えることもまた大変ですよね。

今治ってタオルとみかんはもらうものって感じですよね?もちろん私もそうだったので、全然気にならなかったんですけど、いざタオルを始めてからはいろんな会社のタオルを使ってみたんですよ。

そうなると好みが出てきて、1日の疲れを癒すお風呂の後に包まれるタオルがその好みに当たると、幸せな気分で1日が終わるんですよ。これってすごく大事なことだなって。

ーー確かにそう思います。

生まれてきた時も、まずはタオルに包まれるところからスタートするんですよ。そうなると、急にタオルを近くに感じられるようになって、もっと伝えたいって気持ちにどんどんなってきたんです。

それから、自社ブランドの”しあわせを織りなす”という意味をもつ「OLSIA」を作ったんです。

恵まれている環境と、伝えていきたいこと

ーー丹後さんはお子さんもいらっしゃいます。仕事と家庭のバランスはいかがですか。

私の考え方として、子どもももちろん大事なんですけど、自分がやりたいと思うことはやったほうがいいと思っているんです。大人は。

子どもから見ても、早く大人になりたいって思ってもらえるようになってほしいんですよね。そのためには自分たちが楽しまなきゃと思うんですよね。

ーーめちゃくちゃいいですね。

子どもに「仕事ってなんだと思う?」って聞いたら「ありがとうを集めることでしょ」って答えるようになってきたんですよ。

みんなのお仕事がそうなればいいなって思うんですよね。

ーー素敵な考えだと思います。

実際私は周りのサポートが本当に恵まれているからできていることももちろんあると思うんですけど、子どもと一緒に楽しむことを最優先してます。自分の時間ないやんってよく言われるんですけど、公園行っても、自分も子どもと本気ではしゃいだらいいんですよね。そうすると楽しいですよ。

子育てしながら働くって大変だと思うんですけど、ママが一生懸命働いていることを子どもが喜んでくれたら嬉しいですよね。だからそういうことを30〜40代のママに向けて伝えていきたいなという気持ちもあります。

ーー今後やっていきたいことはありますか。

会社のことでいうと、やっぱりこの90年の歴史をつないでいきたいです。職人さんたちが本当にすごいので。この技術は残さなきゃいけないと思います。それと、一番は支えてくれているみなさんへの恩返しですね

タオル以外のことでいくと、今治からでもいろんなことができるんだということを伝えていきたいという想いもあります。

会いたい人に会って、食べたいもの食べて。とにかく楽しみたいなって。やりたいことやろうってずっと言い続けていきたいですね。

 


本当にタオルと、職人さんや伝統産業への愛情を感じられる丹後さんのお話でした。恩返しという言葉と、楽しむという言葉が何度も聞くことができました。

子育てと仕事の両立についても、、丹後さんならではの素敵な考えから学ぶことも多くあり、素敵な時間を過ごすことができました。

 

株式会社 丹後 丹後佳代

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