【コラム】「夢」~幸せの感じ方~(伊藤惠美子)

とうとうコラム最終回です。

第一回より幼少期から大人になるまでの青春時代について書かせて頂きました。

最後は息子について少し書かせて頂きます。

その前に、前回のおまけ(笑)

レポーターとしてTVに出演していた、と前回書かせて頂きましたが、なんとその直後に当時メイン司会だった平繁アナウンサーにバッタリお会いしたんです。

これもご縁の再会ですね。久しぶりの再会はお互い笑顔で、「TV局にいつでも遊びに来てね!」と優しく明るい口調は当時のままでした。

親子もまた大切なご縁での結びつきだと感じていますが、息子との驚きの出来事がありました。

息子が生まれてきてくれたのは、私が34歳の時です。病気の関係で妊娠し難かった私に赤ちゃんが出来ました。まさに奇跡の子。

息子が3歳の頃のある日、いつもの様に大好きな車や電車の玩具で遊んでいた息子が突然、「ママー、ヒットラーって悪い人よね!!」と話し掛けてきました。(驚)

えっ!!と驚き、食器を洗う手を止めて、こう聞き返しました。

「何でヒトラー知ってるの?」

息子は当時3歳、TVもあまり見る習慣も無く、見ても子供向け番組だけ。

“ヒットラー”(小さい“っ”は入っていましたが)というワードも言った記憶は無いし、なぜ?何で?という当たり前の質問を返しました。

すると息子は「えー!!ママ知らんの?バンバンバンってする人よー!!」

私 「うん、まぁ~そうやけど・・・」その言葉に被せる様に

息子 「悪い人やけん、良い人がやっつけたんやろ?」と続けました。

(※歴史上は、ヒトラーは自害したことになっています。) 

これは前世の記憶か!?前世はドイツ人!?確かにドイツに行った時は、なんだか懐かしいという感覚もあり、ベルリンではベルリンの壁とその当時の出来事にやたらと興味を持ったし、、、。

そんなバカなことを思いながら、でも聞いてみたいと思い、

「ねー!電車の音はどんなんだったっけ?」と息子に質問しました。

「ティン・ティン・ティン♪」

わ~、カンカンカンじゃない(汗)

そうだ!!小さい頃だとお腹にいる時の記憶がまだ残っていると言われているし、この際に聞いてみよう!!と思い、再度質問。 

「ねーママのお腹で何してたん?」

息子 「キック、キックしよった。」

「ママのお腹に来る前はどこにおったん?」

息子 「お空の上で遊びよった。」

「誰と?」

息子 「1人で!いっぱい子供らおって、1人大人がおった。」

(1人遊びなんや(笑)、幼少期の私と一緒やん(苦笑))

「それでママ見つけたん?」

と、子供はママを選んで来るというお話を思い出して、期待を込めて聞いたところ、

息子 「うん!それでスベリ台に乗ってピューってママのお腹に入ったんよ~」

と、期待通りの応えを詳しく話してくれました。

もう愛しさと嬉しさでいっぱいでした。

笑われるかも知れませんが、きっと前世でも一緒だったんだろうなぁ~と感じました。

(幼稚園から戻ってくると、毎日のようにポケットには団子虫や泥団子が詰まっていました。)

そんな愛しくてかわいい我が子ですが、やんちゃ過ぎて物凄くしんどい日々を送っています。数年の子育てで、数十年老け込んでしまいました。

そして、色んなことを諦めるようになりました。けれど、諦めることによって受け入れる余裕が出来たように思います。

もちろん子育てを通して学ぶことは沢山ありますが、この体験学習はいつまで続くんだろう…!?と、将来を悲観視することも多々あります。

終わりは無いんだろうな、、、いや、終わってはいけないことなんですよね。

子育てという正解のない日々の問題に向き合い続け、自分なりの答えを見出していく。この途方もない課題に目標を設定し、試行錯誤の実践の中から挑戦と失敗を繰り返し、様々な喜びと達成感を得て、そこに感謝する。

こんな日々が一番の幸せなのかな。

子供を授かるまでは、お化粧して着飾って友人らと遊びに出掛けて、したいことをしたいだけして、それが楽しく幸せだと感じていました。

全てが自分軸での思考と行動でしたが、今は愛すべき家族がいます。

バカ話で思いっきり笑ったり、お互いの成長を感じたり、またお互いを頼ったり、そこに嬉しさを感じるようになりました。

息子の存在は、私の幸せの感じ方を変えました。

そんなピューって飛んで来た息子も今では8歳となり、少しずつ語らう時間も増えてくるにつれて、この天然度は私譲りであり、周りと比べるとスローでこだわりが強くて非常にしんどいけれど、ただ過去と比べて少しの成長を喜んでいる自分に気付き始めました。

少し成長した明日の彼、来月の彼、来年の彼、という風に今より確実に成長した未来の彼に会うことが、今の私の夢です。

時に幸せは不幸の殻を被ってやって来るのかも知れません。

逃げずに受け止めてなんとか磨いていってやっと顔を出してくれる。そう簡単に姿を見せてくれないからこそ、幸せ度は上がるのかも。

それを教えてくれた息子は、今でも幸せを仕込んだ得意の泥団子を投げ続けてくれています。ただの泥団子の場合もありますが、、、(笑)。 

最後になりますが、半年間コラムを読んで下さり本当にありがとうございました。

外でコラム読んでます!と声を掛けて下さりありがとうございました。

自分の事を少し知って頂き、嬉しいようでハズかしいような。どこかでお会いし、コラムについてお話出来たら幸いです。

See you.

伊藤惠美子(English House 代表)

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