ゴールマウスを死守する昇格請負人。今川正樹選手!
GK一筋の昇格請負人。
今回の紹介は、「いまちゃん」の愛称でお馴染みの背番号21番GK今川正樹選手(23)です。
この優しい笑顔が示すように、優しさで溢れる男。
「ぼくの情報とか誰もいらんでしょ。」という自虐も飛び出してましたが。
もちろんいるんですよ。
やはり周りには髪型が派手だったりキャラクターが特徴的な選手が多い中、黒髪は逆に目立つんですが、なんともおとなしい。
だからこそすごく親しみやすくゆっくり話を聞くことができました。
愛されキャラなのが話さずとも伝わってくる選手です。
そんな今川選手。
FC今治に加入した時の話を聞くと、意外な答えが。
「ぼく実は大学3年まではむしろ教員になる気だったんですよ。そのために教員免許も取りましたし。でも、知り合いが同じようにサッカーを大学で辞めて教師の道に進んで、少し後悔したという話を聞いて、『サッカーはこのタイミングしか思いっきりできない。』という気持ちが湧いて、4年になってからはサッカーに没頭できるチームを探しました。」
ということなんです。そして、
「知り合いを通じてFC今治の練習に参加したんですけど、カテゴリー以上に新しいものを作り上げようとするパワーだったり、取り組みにすごく刺激を受けて、ここでサッカーをしたいと思うようになり、今治にきました。」
そんな今川選手も今治は2年目。
すっかり街にも慣れてきたものの、
「オフの日ってだいたいみんな何してるんですか?」と逆質問。
神奈川で育った彼にとって、田舎でのオフの過ごし方がまだ全然しっくりきていない様子。
それでも、
「お酒自体は全然詳しいとかないんですけど、節目で行く打ち上げとか、飲み会の席はすごく好きですね。みんなでワイワイするのが好きです。」
ということなので、オススメのお店を数件ご紹介しておきました。
今年のチームについて。
昨年から今年にかけての大幅なメンバーの入れ替えについて聞いてみると、
「もともとぼく自身も昨年の最後の地決がなければ今年の契約はなかったと思ってますので、昨年も今年も常に危機感を持って励んでいます。GKだけで言うとクラッキの加入ですけど、もちろんライバルではあるんですけど、今まで海外の選手とプレイしたことなかったので、純粋に新鮮で楽しみでしたし、今も一緒に練習してて楽しいです。」
と、かなり新入団選手の加入をポジティブに捉え、その状況と自分のスキルアップにつながる現状を受け入れている様子。
「しかも今年からGK出身の専任コーチも入って、それまでGKコーチが常にいてくれるという状況がぼくはなかったので、その環境にもすごく嬉しく思っています。」
と、選手の加入だけではなく、コーチの存在の大きさにも触れていました。
すごく印象的だったのは、GKという特殊なポジションについて聞いた時。
「GKの魅力ってなんですか?」と聞くと、
小学校3年生からサッカーを始め、中学1年生からGKしかしていない今川選手の答えは、
「・・・いやちょっと待ってくださいね。キーパーであることが当たり前になっててそう聞かれるとすぐ出てこないです。笑」
すごく面白い表現でした。
どうしても11人中10人が手を使わないフィールドプレイヤーなので、そちらからの意見と、ずっとGKをする人にとっての感覚とは大きな違いがあるみたいでした。
しばらく考えて、
「いいプレーと悪いプレーが紙一重なところですかね。ほんの少しの差で良し悪しが決まって、悪ければ失点。良ければファインプレーですから。その緊張感の中でのプレイが楽しいのかもしれません。」
おそらくこのポジションでプレイをする人しかわからない感覚なんだと思います。
今シーズンについて。
昨年末には手の怪我で手術も経験した今川選手。
リハビリ期間はフィールドプレーヤーとして手を使わずに練習に参加していました。
もちろん現在は傷も癒え、コンディションも順調と話します。
「このチームではすごくフィールドプレーヤー的な要素がGKにも求められます。なので、怪我の期間の練習はほんとに今シーズンに活きてくると思います。すごく勉強になりましたし、成長できたと思っています。」
自身のストロングポイントを「足元の技術と正確なフィード」と話す彼が、更なる強化が完了したということです。
もちろん自身のウィークポイントだと自覚するシュートストップの部分の課題にも取り組みながら、更なる成長を目指します。
地決決勝ではいちばんチームを勝利に導いた請負人。
今年も大事な試合での貴重な仕事をしてくれるはずです。
「今年はなんとしても1年間試合に出続けることが目標です。」
GKは1人しか出場せず、さらにはなかなか交代もないという過酷なチーム内競争があるポジション。
試合に出ることこそ自分が成長した証であり、チームの成長・勝利につながります。
フィールドの一番後ろでFC今治の大事なゴールマウスを守ります。
後ろから彼が一直線に昇格まで導いてくれるはずです。
「このチームの、このメンバーでJ3に一気に行きたいですね。」
強い危機感と向上心が彼を走らせます。
紙一重の勝負を繰り返しながらチームを勝利に導いてくれるはず。
攻撃だけではなく彼の活躍にも期待です。
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