愛媛県下最大の前方後円墳 相の谷古墳
相の谷古墳現地説明会が7月17日(祝)に来島海峡海上交通センターの一般公開に併せて行われました。
来島海峡海上交通センターの建っている場所は、実は古墳でありました。
来島海峡海上交通センター建設にあたり、平成5年2月より試堀調査の結果、4基以上の古墳を確認し、平成6年5月18日から平成6年8月31日まで発掘調査が行われたようです。
相の谷古墳現現地説明会は、地域史研究家 大成経凡氏による説明が行われました。今回は、1号、2号墳を見てきました。
入り口は、来島海峡海上交通センターの直ぐ横にありました。
来島海峡海上交通センター入口すぐ南には古墳群への遊歩道の入口の看板があります。
入口の横には、相の谷古墳の説明看板があります。
入口から入って行くと最初に2号墳が有ります。
2号墳は、1号墳から尾根上、東南東35mの位置に占地している。古墳の形は、直径16m、残存墳高0.9mの「円墳」と推定される。 墳丘の中央部には、長さ5.9m、幅2.5mの墓抗があり、木棺は、発見されなかったよう。
出土遺物は、少量の土器片、鉄器が出土しました。
2号墳を過ぎて急な坂を登ると1号墳が見えてきます。石段が付けられていて登りやすくしてくれています。
山頂に行くと真ん中がくぼんだ場所になっています。ここが1号墳です。砂地であるためだんだん崩れて今の状態になっているようです。
1号墳は、調査区域の中で最も高い位置(標高63.3m)に占地しています。古墳の形は、直径16m、残存墳高2.3mの「円墳」と判断されます。墳丘の中央部には、長さ4.2m、幅1.96mの墓抗があるが、棺は、発見されなかったようです。
出土遺物は、鉄器のみが出土したようです。展望は素晴らしく、墳頂に立てば来島海峡から燧灘が足下に見ることができます。
相の谷古墳は、地元の「しまなみ海道周辺を守り育てる会」によって、環境整備や看板の設置が行われ、相の谷1号墳、相の谷2号墳を見学出来るように管理してくれています。
今年は、来島海峡海上交通センターの一般公開に併せて現地説明会が午前と午後の2回行われました。関心があるのか各回50人余りの参加者が来られました。
来年20周年を迎える来島海峡海上交通センターの一般公開に併せて、相の谷古墳現地説明会も出土品の展示を行いたいと言っていました。来年は貴重な出土品(国産の鏡「獣紋鏡」、中国後漢時代の鏡「禽獣画像鏡」等)を見ることができそうです。是非見に行かれては如何でしょうか。