染色で「誰も見たことの無い1000色の世界」を
今治は、「造船とタオルの町」と言われますが、どのくらいの方が知っていますか?造船は、進水式を始め年1回は見学会のイベントが行われているので多少は知っていると思いますが、タオルは、タオル即売はありますが、見学会は有りません。今回も見学者32名は見学出来ましたがメディア関係はシャットアウトでした。
今回、参加出来た方はラッキーでした。今後も行ってほしいものです。
今治の染色技術で「IMABARI Color Show」開催。
名水晒として知られる蒼社川の良質な水に恵まれ、優れた染色技術が集積しているここ今治市は、タオルの産地として海外でも知名度を上げています。2017年12月に東京・青山で開催した、染色技術を紹介する大規模な展覧会「IMABARI Color Show」を、この度愛媛・今治にて開催することとなりました。
今治の染色技術を紹介するのは、建築家/デザイナーのエマニュエル・ムホー氏です。
今治展の会期は、2018年2月2日(金)~12日(月・祝)10:00~18:00です。
会場は、今治市みなと交流センター はーばりー(愛媛県今治市片原町1-100-3)。入場無料なので是非見て欲しいです。
会期中の2月3日には、「IMABARI Color Show」に関わっていただいた専門家の方々を迎えてトークセッションの開催やオープンファクトリーと称し、染色工場を見学するイベントが開催されました。
オープンファクトリー
染色工場4工場の協力で、参加者32人の工場見学(東洋繊維協同組合、西染工株式会社、越智源株式会社、ツヅキボウ今治株式会社)が行われ職人さん達とランチミーティングが行われました。
その後、愛媛県繊維染色工業組合で染色技術の体験(オリジナルワークショップ)が行われ、自分たちが染めたタオルを持って帰りました。(良い記念になりました)
オリジナルワークショップで染色体験は、今治カラーの橙、赤、青、グレーの4色を各班でそれぞれ体験しました。
トークセッション
「IMABARI Color Show」に関わっていただいた専門家の方々を迎えてトークセッションが開催されました。
登壇者は、山本 敏明(愛媛県繊維染色工業組合 理事長) / エマニュエル・ムホー(建築家/デザイナー)/ 辻 智佐子(城西大学経営学部教授) / 大澤 かほる(一般社団法人日本流行色協会(JAFCA))/ 松田 朋春(スパイラル / 株式会社ワコールアートセンター)の5名によるトークセッションでした。
また、一般社団法人日本流行色協会(JAFCA)とのコラボレーションにより生まれた
「今治の色」と、染色技術の特別展示もご覧いただけます。
自分の好きな今治の風景やイメージを持ち寄り、代表的な色を導き出したもので、今回選定されたのは、
しまなみ海道の潮流をイメージした青「青い急流」
今治沖でとれるさくら鯛の透明感あるピンク色「海からの贈り物」
今治の名産品である菊間瓦の雄々しい「菊間グレー」
今治市公会堂のコンクリートのグレーと中の鮮やかな赤の対比「丹下グレーと劇場レッド」
今治の夜をイメージするトリコロール(フランス語で三色の意味)オレンジ・グレー・青「夜のお話」
造船の鮮やかな色「はれの門出」という6色です。
この「今治の色」の選出は、これからずっと続けていく予定のようです。
国際ホテル、公会堂のライトアップも今治カラーで行われています。
今年の4月には城西大学水田美術館(埼玉)にて「IMABARI Color Show」の巡回が決定しているようです。
地元で素晴らしいイベントが行われているので、是非見に行って下さい。
エマニュエル・ムホー/emmanuelle moureaux
1971年フランス生まれ。1995年初来日の際、東京・池袋の街にあふれる無数の色を見て衝撃を受け、東京在住を決意。同年フランス国家建築免許を取得し、1996年に東京に移住。2003年一級建築士免許を取得し、エマニュエル一級建築士設計事務所設立、2009年emmanuelle moureaux architecture + designに改称。色で空間を仕切る「色切/shikiri」という独自のコンセプトから、色を平面的ではなく三次元空間を形作る道具として扱い、建築、空間デザイン、アートなど多様な作品を創造し続けている。展覧会にトランスアーツ東京(2016)、「数字の森」国立新美術館(2017)、100 colorsシリーズ(2013~現在)など。
山本敏明 TOSHIAKI YAMAMOTO
愛媛県繊維染色工業組合 理事長
1961年 今治市生まれ
2001年 西染工株式会社 社長
2010年 平成21年度省エネ大賞(人材部門)受賞
「染まるものは何でも染めてみる」がモットー
愛媛県繊維染色工業組合
2015年に設立50周年を迎え、昭和40年の設立以来独自の技術で未来を拓く精神の元、蒼社川の伏流水を用いた染色技術を活かし、色や表情を加え時代に合わせて消費者のニーズに応えながら環境問題にも積極的に取り組み、今治の豊かな水との共存を図っている。現在8社で今治の染色産業を支えている。